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【社内SEメモ】共有メールボックスについて調べてみた

はじめに

Microsoftの365の共有メールボックスは、チームや部署でのコラボレーションや顧客サポートなど、ビジネスにおける重要なコミュニケーションツールです。Microsoft 365を利用することで、複数のユーザーが同じメールボックスにアクセスし、共同でメールの送受信やフォルダの管理を行うことができます。

このブログでは、共有メールボックスの設定方法や利用法、セキュリティ面での注意点などについて解説します。実際にMicrosoftの担当者の方にお電話で確認した情報をベースにまとめていきます。

共有メールボックスの概要

共有メールボックスとは、1つのメールアドレスを複数人で共有して使う際にとても有用です。ユーザメールボックスとは異なり、ライセンス不要で使える点が魅力的です。またセキュリティ的にも誰が送受信できる設定になっているかが管理者側で把握できる点も評価できます。

イメージとしては1つの部屋(共有メールボックス)に複数の窓(送受信する環境)があるイメージです。1つの部屋に見に行くという性質上、部屋の中のメールを既読にしたり、削除したりすると、送受信する方は皆、同じ状況になります(同期される)。

重要性と利点

重要性としては上述している通り、セキュリティ的に誰が送受信できているか把握、管理できる点です。利点としてはライセンスを割り当てる必要がないため、ライセンス費用が無料という点です。

またユーザメールボックスから共有メールボックスに変換してもデータは失われないので共有メールボックスを採用するハードルが低いです。さらに共有メールボックスには作れる数の上限がない点も評価できます。

注意点としては逆のパターンです。共有メールボックスからユーザメールボックスに変換した場合、そのユーザメールボックスにライセンスを付与しない状態で30日が経過すると復元できない形でデータが削除されてしまいます。よって、戻す際にはライセンスの割り当てを忘れないようにしましょう。

その他、共有メールボックスの閲覧期間は以下の通りです。

  • Web版の場合:一度追加すれば全期間閲覧できます
  • アプリ版の場合:メインのメールアドレスのアカウントの閲覧期間が引き継がれます
    (デフォルトが1年のため1年になる可能性が高いと思われます)

共有メールボックスの設定方法

管理者権限で管理センター→Exchange管理センター→対象のメールアドレスを選択→右側のメニューからその他を選択→共有メールボックスに変換するをクリックする。

その後、必要に応じて、管理センターよりもともとつけてあったライセンスの割り当てを外してください。また送信メールについても同期させたい場合は、管理センター左メニューのチームとグループ内の共有メールボックス→該当のメールアドレスを選択→右メニューの送信済みアイテムの編集→2つあるチェックボックスにチェックを入れます。

共有メールボックスの利用方法

こちらもWeb版とアプリ版とで異なります。

Web版はメールボックスを開いている状態で左メニューのフォルダを右クリックして、その中のある「共有フォルダーまたはメールボックスの追加」より該当の共有メールボックスのアドレスを入力して追加します。

アプリ版のOutlookをお使いの場合は、そのままで自動的に共有メールボックスが左側メニューの下側に出てくると思います。閲覧期間は上述の通り、既読、削除、送信済みメールも同期されます。

アクセス権の付与方法

アクセス権の付与については、Exchange管理センターより行います。メールボックスより該当のメールアドレスを選択し、右メニューの中から委任をクリック、その中の2つのボタンより、それぞれに見合ったユーザーのメールアドレスを入力してください。

おわりに

共有メールボックスは、効率的なチームワークを実現するための貴重なツールです。適切に設定し、適切に利用することで、メールの管理や顧客対応などの業務プロセスを効率化し、生産性を向上させることができます。その他にもユーザアカウントを削減することがコスト削減にもつながります。本ブログが共有メールボックスを検討している方の参考になれば幸いです。

追記-仕訳ルールについて-

こんな問い合わせがありました。「今まで共有で使っていたメールボックスに適用させていた仕訳ルールを共有メールボックスにも適用させたい」というものです。たしかに、これはそうかもしれません。結論から申し上げますと、対応できます。

ただしアプリ版では対応できないので、Outlook On The Webにて仕訳ルールを追加してあげる必要があります。Outlook On The Webでも、そのままでは、自身のメールボックスしか仕訳ルールの移動先に指定できないのですが、以下の手順で追加できます。

  1. 共有メールボックスのメンバーのアカウントで Outlook on the web (https://outlook.office.com/mail/ ) にサインインします。
  2. 画面右上のユーザー アイコンをクリックし [他のメールボックスを開く] をクリックします。
  3. 表示された “他のメールボックスを開く” にアクセスしたい共有メールボックスのメール アドレスを入力し [開く] をクリックします。
  4. 共有メールボックスにアクセスし、仕分けルールを作成します。

上記操作にてOutlook On The Web上にて思い通りの仕訳ルールが設定できるかと思います。共有メールボックスの仕訳ルールで困られている方がおられれば、何かの参考になれば幸いです。

追記-メールが正常に受信できない場合-

上記の通りに共有メールボックスを設定しても以下のような不具合でうまく送受信できない場合があります。

  • 共有メールボックスの受信フォルダが開かない
  • 共有メールボックスの受信フォルダが空っぽ

これらの不具合の原因を断定できませんが、アプリ版Outlookのアカウントの設定に共有メールボックス化したメールアドレスが入っていることが挙げられます(実際に社内でそのようなことがあり下記方法で解決した事例があります)。

この場合の対処法はいくつかあるのですが、最も手っ取り早いのが「Outlookの新規プロファイルを作成する」ことです。コントロールパネルからメールを開き、新規プロファイルを作成してみてください。アカウントはデフォルトで使われているアカウントでExchange Onlineに接続すればOKです。

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