はじめに
結論から言うと安くはなります。ただ、今までお付き合いのあるベンダーさんから保守を受けられなく(かもしれなく)なり、故障時や契約変更の際は全てコラボ会社と直接する必要があります。よってデメリットも大きいとの認識です。
さて、「光コラボレーション」という言葉を聞いたことがありますか?最近、電話で突然「通信費が安くなります」と勧められて困惑した経験はないでしょうか。この記事では、光コラボレーションの仕組みや、実際にメリットがあるのかどうかを詳しく解説します。
光コラボレーションとは?仕組みを簡単に解説
光コラボレーションとは、NTTが提供する光回線を他の通信事業者が借り受けて、独自のサービスと組み合わせて提供するサービスのことです。NTTの光回線をベースにしているため、通信速度や品質は変わりませんが、通信費が安くなっていることが特徴です。
各事業者が独自のサービスを付加することで、より魅力的な料金プランや特典を提供しています。この仕組みにより、光コラボレーション事業者は初期投資を抑えてサービスを展開できるため、通信費を安く抑えることが可能になります。また、NTTにとっても光回線の利用者を増やすことができるため、Win-Winの関係が成り立っている(らしい)です。
そもそも光コラボレーションというサービスを展開するにあたっては上記理由のようです。ただ「何も変わらないまま通信費だけ安くなるのであれば良いことづくめでは?」と感じるかもしれません。実際、キャリアの縛りがあったり保守体制が悪くなったりすることがあるようです。
光コラボレーションのメリットとデメリット
光コラボレーションには、いくつかのメリットとデメリットがあります。以下の表で簡単にまとめてみました。
メリット | デメリット |
---|---|
通信費の削減 | 契約条件(キャリアの縛り等)が定められている可能性がある |
独自のサービスや特典 | NTTとの直接のやり取りができなくなる ※重要! |
手続きの簡素化 | 事業者によってサポート品質にばらつきがある |
解約金なしのプランも | 長期契約を求められる場合がある |
メリットの詳細
- 通信費の削減: 多くの場合、NTTと直接契約するよりも安い料金で利用できます。通話料が割り引かれることも。
- 独自のサービスや特典: 各事業者が提供する付加価値サービスを利用できます。
- 手続きの簡素化: インターネットと光電話をまとめて契約できるため、手続きが簡単です。
- 解約金なしのプラン: 一部の事業者では、縛りのない契約プランも提供しています。
デメリットの詳細
- 契約条件(キャリアの縛り等)が定められている可能性がある: キャリアの縛りがある可能性があります。
- NTTとの直接やり取り不可: 故障や問い合わせの際、NTTではなく契約事業者との対応になります。
- サポート品質のばらつき: 事業者によってサポートの質に差がある場合があります。
- 長期契約を求められる: 一部の事業者では、割引を受けるために長期契約が必要な場合があります。
要注意!NTTと直接やり取りしている場合や電話の保守ベンダーがいる場合
光コラボレーションへの切り替えを検討する際、特に注意が必要なのはNTTと直接やり取りをしている場合や、電話の保守ベンダーがいる場合です。これらのケースでは、単純に光コラボレーションに切り替えるだけでは問題が生じる可能性があります。
例えば、NTTと直接契約している場合、光コラボレーションに切り替えることで、これまでのNTTとの直接的なサポートが受けられなくなります。また、電話の保守ベンダーがいる場合、光コラボレーションへの切り替えによって、既存の保守契約に影響が出る可能性があります。
私の実体験
光コラボレーションについて保守のベンダーさんに聞いてみました。すると、以下のことを教えてもらいました。
- 光回線の契約内容変更や回線不具合の故障対応の際、ベンダーさんとNTTが関与できなくなる。
(例えば電話番号の新設や廃止、故障時の連絡などは全てコラボ会社と行う) - 設備がNTTの場合は故障時の対応経路が「当社>光コラボ会社>NTT窓口>NTT修理業者」となる。
(つまり、今までは保守のベンダーさんに直接お願いしていたことができなくなると思われる)
私が提案の受けた光コラボレーションについて、「24時間365日の有人の電話窓口がある」とのことで突っ込んでみると、結局はその先はNTTということ。つまり、NTTの窓口の対応時間外に有人の電話窓口に問い合わせたところで、対応は早くならないらしいです。ONUまでのPINGはしてくれるらしいですが、それ以外は対象外みたいです(原因の切り分けはできますが・・・)。
まとめ:電話関係でやり取りしているところに相談するのがベスト
光コラボレーションは、通信費の削減や付加価値サービスの利用など、多くのメリットがある一方で、契約内容の変更やサポート面でデメリットもあります。特に、業務用で利用している場合や、複雑な契約形態の場合は、慎重に検討する必要があります。
私の経験から言えることは、光コラボレーションへの切り替えを検討する際は、現在の電話関係でやり取りしている業者や担当者がいる場合は、まずそちらに相談するのがベストです。というのも保守ベンダーさんは現在の契約状況を把握しており、最適なアドバイスを提供してくれる可能性が高いからです。通信費の削減は魅力的ですが、それによって業務に支障が出ては本末転倒です。自社の状況に合わせて、慎重に判断することをおすすめします。